過去に営業マンとして働いていました。
この記事では、
「数年のあいだ営業職」からの「転職後は完全な内勤職」
という経験をした上で、営業職のよかったところや苦手だったところを自分の感じるままにまとめました。
転職や社内転職を迷っている方の参考になればと思います。
内勤も経験済みの私が思った営業職のメリットとは!
①自由時間が少ないようで実は多い!
営業というと確かに常にお客さんの都合で動いている職業であることは間違い無いのですが、
1.プロジェクトとプロジェクトの間の仕事が入っていない時期
2.出張の移動中と
3.客先への行き帰りの時間
はけっこう自由気ままに過ごせました。
もちろん1の時は売り上げ目標をそこそこ達成していることが必要ですけどね…!
出張のときに、行き先やアポの時間によってはいつもより遅く起きてもいいですし、移動中の新幹線では居眠りや読書、スマホ、ゲームなど自由に過ごせます。
内勤だと毎日決まった時間に決まった場所に通っているので上記のようなことはあまりなかったです。
また、総務課や上司が客先や自宅に着くまでの時間を計算して見張っているなんてことはあり得ないので、度を超えた時間でなければ、訪問先からの帰り道のお店で買い物やカフェ休憩などもしていました。
ちなみにこれらは敏腕営業マンの先輩方に教えていただいた娯楽でした。 息抜きは必要!とのことです。
内勤になってから、上司の目が届く範囲で一日中気を張っている(少なくとも仕事をやってない風には見せられない)のがどれだけ辛かったことか…;
②移動が多いので、動いているのが好き・旅が好きな人には楽しいかも
わたしは旅行が好きなのですが、営業の仕事のおかげでいろいろな場所に行くことができました。
さまざまな駅で降りて、いろんな県に行って、いろんな会社を見て。
もしもわたしのように色々な業種のお客さんが相手になる営業職であれば、製造系のお客さん相手だと工場を見せてもらうことができたり、ときには相手先企業の社食に招いていただいたり。
一番興奮したのはお菓子メーカーの企画制作部門のキッチンを見せていただいた時でした。
遠出をした時はその土地ならではの美味しいものを食べられることもありますよね。
営業職だとこんな刺激的な毎日を送ることができました。
③業界人の集うパーティーやイベントに招待される
取引先の業種や規模にもよりますが、一般人のままでは招待される機会がなさそうなパーティーに招待されることがあります。
参加費が発生することもありますが、そこはもちろん会社持ちで、一流の料理を一流の場所で楽しめます。
ただわたしは新卒の若造だったので、周りのラグジュアリーな人々や顧客の方に囲まれて縮こまっていることしかできませんでしたが…。
お客さんと会社の間の”顔”である営業職ではこういう非日常な体験をできるというメリットもあります。
④自分の会社で働きつつ、他の会社・業界の社会見学ができる
営業職はお客さんと直接やり取りをする仕事なので、必然的に相手先の事業内容やその部署でやっていることを深く知る必要があります。
わたしは色々なことに興味がある性格だったので、自分のいる業界だけではなく他の会社の事業内容や取引先の方の仕事の仕方、さらにオフィスの中まで見せていただくことができるということに喜びを感じていました。
知れば知るほど、プライベートで道を歩いていても「あ、これお客さんの商品に似てる…」とか「お客さんのライバル会社の広告だ…」というように、今まで風景の一部で気にも留めなかったことが自分に関係する事柄になっていきます。
そういう意味では「広く浅く色々なことを知りたい!」という人は営業職を楽しめるかもしれません。
内勤も営業も経験済みのわたしが思った営業職のデメリット
①プライベートでも客先から連絡が…
辛かったのは、休日でも有給休暇中でも病欠のときでも常にお客さんや上司から電話がかかってくるかもしれないことです。
これはもちろん営業職に限りませんが、お客さんと直接やり取りをする職業なので多いほうだと思います。
大抵のお客さんはこちらが休みだと気を使ってくれましたが、しばらく疎遠だったお客さんはこちらの事情を知らないですし、急ぎの用事やトラブルだと休み中に電話がかかってくるので、「ひっ!」となることも…
営業職をやっているときはいつも自分の心臓を誰かに握られているような気分で心休まる時がありませんでした。
「土日は自分の休日なんだから自分の時間!」と携帯を一切見ないということもできなくはないですが、もしも日曜日の夕方に上司や客先からの着信履歴が10件…という状況になったらゾッとしませんか?
ただ、内勤の会社でも休日に社内チャットで連絡が来ることもあったので今の時代だと難しいのかもしれませんね。
わたしはテーマパークにいるときと沖縄旅行に行っているときに客先から電話がかかってきて(しかも大したことのない内容で)、楽しい気分が一瞬でしぼんでしまい、そのあとも緊張が尾を引いてしまったことをよく覚えています。
その当時は仕事が辛かったこともあり、仕事に関することを少しでも思い出すと落ち込んでしまっていました。
手放しでリラックスできる時間がないのはつらいですね。
②自分が悪くなくても盾になる
お客さんに謝罪をする時は、社内の誰かが悪かったとしても必ず営業が謝ることになります。
私は完全にお客さん自身が悪くても謝罪をさせられていました。
なんなら自分たちには無関係の中間に入る会社が100%悪かったのに、そのお客さんの担当になって一週間も経っていないわたしが怒り心頭のお客さんに謝罪したこともありました。
しかもその会社のせいでこちらは数百万の儲けをフイにした上で、です!笑
こういうとき、政治的に弱い会社や中小企業は好きに放題されてしまうんですね。
でも謝罪をしたお客さんは事情を知ったあと「気の毒に…」と優しくしてくださったので救われました。
また、社内の他部署の人の確認不足やミスでも営業が謝らされますよね。
どんな過ちを犯しても自分が叱られることはないので、いつまでたっても社内の内勤の人は反省しないし、同じ過ちを繰り返していました。制作系の会社ではよくあることみたいですね。
世の中は理不尽なものだから…と納得できるような『立派な』大人ならいいですが、わたしは「納得できないことは納得できない」性格なので折り合いをつけるのは難しかったです。(完全に営業に向いていないですね)
自分は何もしていないのに急に災いが降ってくる感じで毎日怯えていました。慣れませんでしたね..。
③数字をめっちゃ扱うだと…!?
「営業事務」という職が営業と別にある会社ならいいですが、営業で儲けた数字や目標数字の設定、見積書に請求書などすべて営業がやる会社もあります。
そう、わたしの職種は実質「営業+営業事務」だったのです。
これはどの会社でも行われている大切な作業なので、社会勉強として一度経験してよかったとは思いますが、わたしは数字がとても苦手なのでこの作業も苦手でした。
また、わたしだけでなく、そもそも営業の本来の仕事にこの事務作業が加わると膨大な量の作業になるので、
どの営業さんも夜遅くまで残って事務作業をやっていました。
ここの作業量については入る前に確認しておいたほうがいいと思います。
本当に苦手だったので請求書は何回も間違えて何回も修正して…という不毛な毎日を送っていました。
④常に移動の緊張感がある
これはメリットと背中合わせなことなのですが、
常に移動する機会があるということは、
常に以下の作業が付いて回るということです。
・公共交通機関の発着時間の確認
・出発場所の確認
・訪問先の住所確認
・車の運転(高速道路含む)
・忘れ物のチェック(ここ忘れたら終わります)
・新幹線やホテルなどの手配
・移動するたびに移動費の申請作業
一人になる移動の時は、つい気が抜けてしまうものです。
わたしはいつも「何か忘れてない?」「時間はあってる?」とヒヤヒヤしていました。
こういう作業が苦手な方も多いと思います。内勤の時はこういう作業は一切ないですからね…。
ちなみにノルマがあることは多からず少なからずどの仕事でもあることなので今回は省きました。
メリットも多いけどデメリットの深刻さが目立つ結果に…
営業職のメリット→自分の世界が広く浅く広がっていく刺激的な日々を送れる
営業職のデメリット→プライベートがなくて理不尽な日々を送ることになる
やはり自分には営業は向いていなかった
この記事を読んでくださったということは、あなたは営業職への転職を考えているもしくは、営業職「から」の転職を考えている人もいるのではないでしょうか。
わたしは上記の営業のいいところと悪いところを踏まえた上で、悪いところの方が気になってしまい営業職から内勤の別職種へと転職をしました。
転職を経験して、内向的な自分にはやはり内勤の仕事が向いていたなあ…と感じています。
転職を考えているのならば早くするに越したことはないです。
正直2年間もあまり向いておらず興味がなかった営業職に費やしてしまったことを後悔しています。
経験のない状態で転職するのは不安
第二新卒の状態で転職するのが不安という方もたくさんいると思います。(わたしもそうだったので)
そんな状態の方にオススメなのが、ネオキャリア第二新卒エージェントのような第二新卒の就活に専門特化したサービスです。
今すぐ転職すべき!とは思いませんが、いざ「もうこの仕事やめたい…」となった時に転職活動を始めるのでは遅いんじゃないかなと思うので、登録だけ済ませて、転職するその”いつか”に備えるのがいいと思いました。
転職サービスで仕事を探したり、カウンセラーさんと話して自分に合いそうな他の仕事がわかってくると、
今の仕事が辛くても「でも私にはまだ転職という道があるし!」と強気になれます。笑
わたしはそういった”心の逃げ道作る方式”で日々の仕事を頑張れていた時があります…!