どこで道を間違えると文系ノースキルになってしまうのか。
逆に言えば、人生のどこで道を間違えなかったら文系ノースキルにならずに済みそうか。
大卒時点で一切スキルを持たず、やりたくなかった営業に配属された私。
完全に選択をミスって文系ノースキルになり、社会人から短期のだけど専門学校に通い直す羽目になった私が書いてみます。
実際に過去の自分がそうしなかった理由(言い訳にも聞こえるだろうけどそれはそれでOK)も一緒に考えてみました。
参考資料:わたしの経験と独断と偏見
1.早々に自分に見切りをつける
わたし数学できないわ。このまま勉強しても対して成績は上がらないだろうから、今のうちに手に職をつける方向で生きよう。
と中学生の時に感じ、高校卒業後は専門学校進学を視野に入れる。(つまり高校は進学校にはいかない)
数学があまり関係しない選択肢には例えばこんなものがあると思います。
・美容専門学校で美容師やネイリストの勉強
・調理専門学校でコックやパティシエを目指す
・芸術系の学校に進んでデザインや空間設計を学ぶ
・健康系なら鍼灸師や柔道整復師を目指す
そうすれば社会人デビューは確実にノースキルではなく「専門職」として飾ることができそうです。
なぜそうしなかったのか
半端に勉強ができて進学校に進んでしまったから
ここが難しいところで、中学までは数学も半端にできてしまったんですよね…
レベルの高いところに行くと完全に落ちこぼれだけど、そうでない世界では上の方に位置していたので微妙な立ち位置だったということです。
中学生の時点で自分の天井がどこまでかなんて当時は分からないので希望が捨てられない。ふつうは努力が足りないだけだと思うでしょ?
そうしてより良い大学に進学できる進学校に進んでしまいます。
でもここがポイントで、
”より良い大学に進学できる進学校に行ったとしても専門学校に進むこともできる”はずです。
ところが全てを投げ打って勉強するような高校生活を歩んできているので、いつの間にかそんな選択肢は消えてるんですよね。
自分の将来の可能性を広げるため進学校に入ったのに、逆に自分の可能性を狭める結果になるという落とし穴。
中学生の時は将来は芸術とかデザインに関わりたいと思っていたのだけど、高校に入ってからは大学一択になってしまいました。
正直わたしは大学でスキルを身につけることはできなかったけど、他にたくさんの大事なことを学びました。
だから大学に行ったことは全く後悔していないけど、食べていくということを考えると中学生の時点でもっと将来のことを深く考えるべきでした。
(つっても親や教師も上記のようなことしか言ってないような環境で、中学生ごときがどうしたってこの結論に至るのは無理だったと思うけど)
2.会社に入ればスキルがつくという考えを改める
”会社に入れば社会に必要なことは全部教えてもらえる”のが日本社会の特殊なところです。
でも全部の会社がそうではないだろう、これからも未来永劫にそんな時代が続くわけではないだろう。
そればらば大学生の時点で自分で商売をやってみたり、何かを作って売ってみたりする練習をしよう。
そうすればすでにスキルが少しある人として、大卒時点で専門職に食い込める可能性もあるのではないか。
と思えたら、未来は違ったものになったと思います。
なぜそうしなかったのか
まさに親がその恩恵を味わっていたから
親や環境のせいにしちゃうことを先に断っておきます。
わたしの親は大した学歴も能力もないのに、ラッキーな時代に生まれたので大企業に入社できました。
そして会社で手取り足取り色々なことを教えてもらって、本人の能力には見合わないであろうレベルの給料をもらっています。
そんな親がね、「会社にだけに頼るな、スキルをつけろ」って教えるわけないんです…
「いい会社に入るのが最上の幸せ」と小さな頃から教えてもらってきたので「スキルつけなくちゃ」なんて考えは毛頭もありませんでした。
一応、大学卒業間近にそのことに気がついたので、就職先はちょっと専門的な会社を選んだんです。
もし自分が専門分野に配属されなくとも、少しでも専門職に近いところで働く方がいいだろうと思って。
で、そこで営業に配属されてこうなってるっていうwww(やっぱ専門職自体につかないとダメだった)
スキルを得るためにどうすればわからなかった
上に、大学卒業間近にスキルをつけることの重要性に気がついたと書いてますが、
これでもわたしは専門的な分野の会社のインターンシップに参加したり、学生向けの起業家が色々なことを教えてくれるセミナーに行ったりしていたんですよ!!!
社会人を経た今感じることはというと、「あのインターンもセミナーも全く役に立ってない」です。
正直にいうと、どれも大人が自分の自己満足でやってるみたいな集まりだった。
でも世の中のインターンシップなんてどれもそんな感じだと思うんです。専門分野も持たない大学生に何ができるって言われたらその通りだし。
当時は知らない人と繋がれるようなSNSも一般的じゃなかったから、同世代で頑張る人の活動も知らないし、自分の世界は自分の周りで完結していました。
知りたかったし努力もしたかったけど、どうすればいいか分からないことが多くて困っていたことを思い出します。
3.自分の得意な分野を伸ばす方向で生きる
「自分の得意な分野を伸ばす」はい出ましたこれがまた難しい。
わたしの場合で言えば、中学とか高校の時点でデザインとか芸術方面を目指すと心に誓うことが必要でした。
その上で専門学校に行くか芸術系大学に行くかを決めておく。
専門学校の話は1で終わったのでここでは芸術系の大学ということにしておきましょう。
芸術系は入試に高度な数学が必要でない大学が多いと聞いたことがあります。
少なくとも国公立文系よりは必要なさそうなのはわかります。そのかわり実技がかなりヘビーだそう。
そういう勉強に集中できるカリキュラムの高校に進学し、芸術系大学の進学を目指して進みます。
芸術と一口に言っても色々な進路があると思いますが、4年間芸術に打ち込んで卒業後にノースキルってことはまずないですよね。
せめてアドビのソフトは使いこなせているのではなかろうか。(必ず就職できるとは言ってない)
なぜそうしなかったのか
芸術に関する情報が少なかった
正直これは「=熱意がなかった」のでは?と思われても仕方がない。
受験間近になるまで芸術系の大学に入る方法を知らなかったのです…
もし本気で考えていたのならば事前に調べたり先生に相談するなどして、デッサンの教室に通い始めたりしたかもしれない。
でも不安定で自分がやりたいこともよくわかっていなかった中学とか高校の時点でそういう考えはありませんでした。
そもそも芸術大学って何って感じだし、進学校なんかに言ってしまったものだから周りには芸術系の大学の話をしている人なんていません。
1人だけいたけど「なんでこの高校入ったんだろうね」と不思議がられてました。
まわりに芸大進学者や芸術系の仕事についている方がいたら違ったかもしれませんね。
進路を迷っていた
芸術が好き!絶対デザインしたい!みたいな子なら迷いなくスムーズに進路選択ができたと思うのですが、わたしは就職活動の最後の最後まで「外国で働く」というこれまたふわふわした夢を捨てられなかったのです。
外国で働きたいとなると、当時のわたしのイメージでは「大手の貿易系、金融系、メーカーに行くしかないな!」というところまでしか考えが及ばず…
今なら分かる。どう考えても美容師とかコックのように手に職がある方が外国で働ける可能性高いわ。
そうして、最終的に「芸術系」と「外国への道」のどちらの道にも行けそうな、大学進学という道を選びました。
それが自分の進路を狭めることとも思わずに。
まさに”二兎を追うもの一兎も得ず”ということわざを体現していますね!
4.潰しのきく専攻を選ぶ
これはめちゃくちゃ単純で、海外の人らがよくやっている生き方です。
大学では就職に関するスキルを学ぶということを意識して、自分の興味関心を一切考慮せずに専攻を選ぶということです。
日本以外の国では「会社で教える」とか「新卒採用」とかは存在しないので、大学のうちに自分を磨いておくしかないんですよね。
わたし含めて日本に多い「これに興味があるから」という理由で大学の専攻を選択しちゃう人は、
海外だと「職がなくなっても生きていける保証がある実家がお金持ちの人」や、「文系分野だとしても修士課程、博士課程まで進んで超専門職に就くことを目指せるような優秀かつやっぱりそれだけの学費を払うことのできるお金持ちの人」くらいだとおもいます。
具体的には「法律に関する仕事に就けるように法科に進もう」「病院で働けるように心理カウンセラーの資格が取れる専攻に進もう」みたいな。
なぜそうしなかったのか
いや、スキルは会社で学ぶものっしょ?笑(再)
2に戻ります。
「スキルは会社で学ぶものであり、大学は自分の興味関心を広げる場所だ」と思っていたしそう教えられたからです。
今の自分が過去の自分に何か教えられるとしたら、
”自分の興味関心の赴くままに学べるってすっごく贅沢なことだから、一般庶民のあなたはそんなことしない方がいいと思うよ”
と言うと思います。
狭い世界の色に染まっていた
3で芸術系で働くか外国で働くかを迷っていたと書きました。
芸術系は基本的にスキルありきの仕事なので具体例をあげる必要はないかもしれません。
外国で働きたいなら通訳やCAになればいくらでも外国で働くことができそうですよね。
そんなことは知っていたけど、わたしは自分のイメージが作り上げた架空の未来、「会社の一員」として「他のみんなと同じような未来」を歩みたかったのです。
通訳やCAは大学とは別に専門学校に行く必要があることもなんとなく分かる。
お金もないし周りは誰もそんなことしてないし。(→実際はそう言う努力をしている人はたくさんいました。言わないだけで。)
普通に会社に所属するのが一番楽で夢を叶えるのも近道でしょ。
これは全体的に言えることだけど、こういう未熟で田舎者で小さな島国在住者マインドがしっかりと発揮されていたように思います。
大学卒業間近に世界が広がってそう言う考えがなくなったんだけど、時すでに遅し。
わたしみたいにならないでほしい
今わたしは社会人になってから専門学校に行き転職を成功させることで、多少は文系ノースキルからは抜け出せたものの、あの頃の自分が思い描いていた自分にはまだまだなれていません。
でももう少し早く自分の誤りに気がつけるチャンスがあれば…といつも思います。
知識や情報があったら未来は変わっていたかもしれない。今振り返ると世界が狭すぎて自分が無知だということも知りませんでした。
これは生まれた境遇や育った環境にもよるので運が悪かったというしかない部分もあると思います。
もしこれを読んでいる方で中学生や高校生の方がいたら、「周りだけが世界じゃない」と自分に言い聞かせ、SNSやグーグル先生を駆使して自分の未来を開拓する準備をしてくださいね。
周りの友達や親や先生の言うことは半分だけ聞いて、全部鵜呑みにしないでください。
もしあなたが田舎にいたら半分どころか10%くらいしか聞かない方がいいかも。
今社会に出て働いている方は、スタートは遅いけど資金力があるのでまだ巻き返せると思います。
会社に所属するしないに関わらず、みんなが自分の得意なことを持っており、それで稼いで楽しく暮らせるといいなと思っています。
・・・思いがけず長文になってしまいました。
この文章はわたしの偏見と独断も盛り込まれているのですが、これはわたしが自分の人生について毎日考えたり経験しないと書けなかったものだと思います。
現状に満足していない人が現状を打開するための何かのきっかけになれば最高ですが、こんな奴もいるんだなくらいに思ってくれるだけでも嬉しいです。
ここまで読んでくれてありがとうございました!